ウイルス陽性の方

Q. 肝機能検査にはどのようなものがありますか?

A. 超音波(エコー)検査やCT/MRI、さらに血液検査で肝臓の状態、病気の進行の程度を詳しく調べます。

C型肝炎ウイルスの感染が確認された方は、病気の進行の程度をより詳しく知るため、超音波(エコー)検査などが行われます。

超音波(エコー)検査

おなかに超音波の探子(プローブ)を当てて、肝臓の様子をモニターに映し出して観察する検査です。痛みもなく、10分前後で終わる簡単な検査です。

CT/MRI

検査台の上に横になり、X線(CT)や磁気(MRI)を出すドーム状の機械の中に入ります。肝臓を数ミリきざみで輪切りにした画像が得られます。こちらも痛みはなく、15〜20分程度で検査は終わります。

肝機能検査

肝炎の診断のための血液検査

AST(GOT)、ALT(GPT)は肝臓の細胞に含まれる酵素です。肝炎があると細胞の破壊により血液中に流れ出て血液中の値が高くなります。

  基準値※
AST(GOT) 40IU/L以下
ALT(GPT) 30IU/L以下

※基準値は施設により多少異なります。IU:国際単位

病気の進行の程度をみる血液検査

AST/ALT比(GOT/GPT比)

検査の意義 肝硬変では上昇することが多い。肝炎では低下。
肝硬変の疑い 2.0以上(肝炎0.6前後)

血小板

検査の意義 肝炎や肝硬変の進行とともに数が減少。
肝硬変の疑い 10万/μL以下

肝予備能:血清アルブミン

検査の意義 肝臓で作られる蛋白質で肝障害の進行とともに低下。
肝硬変の疑い 3.5g/dL以下

肝予備能:プロトロンビン試験・ヘパプラスチン試験

検査の意義 プロトロンビンもヘパプラスチンも肝臓で作られる血液凝固因子で、肝障害の進行とともに低下。
肝硬変の疑い 50%以下

肝予備能:ICG試験

検査の意義 肝臓で処理されるICG(インドシアニングリーン)という色素を注射。肝機能が低下すると処理が遅れ、色素が血中に滞る。
肝硬変の疑い 30%以上

さらに詳しい病気の状態を知り、治療法を決めるための検査が行われる

 

2〜3回の診察と検査で、C型慢性肝炎の診断がほぼ確定し、その病状の概略もわかれば、受診している医療機関によっては肝臓専門医のいる病院を紹介してくれるかもしれません。また患者さん自身が現在受診している医療機関の診断に不安を感じたら、肝臓専門医にセカンドオピニオンを求めるのも1つの方法です(肝臓専門医は 日本肝臓学会のホームページ)で一覧を参照することができます)。

これまで受けてきた血液検査や画像診断で、病気の進行の程度はほぼわかりますが、さらに詳しく知る必要があるときは、肝生検が行われることがあります。肝生検は直径2〜3ミリの針を直接肝臓に刺し、肝臓の組織のごく一部を採って、顕微鏡で観察する検査です。局所麻酔をして行いますので痛みはなく、数分で済みますが、終了後数時間は安静が必要で、通常1泊入院して経過を観察します。

また治療法を選ぶ際の参考に、C型肝炎ウイルスの量や遺伝子型(ジェノタイプまたはセログループ)を調べる血液検査が行われます。

肝生検でわかる慢性肝炎の進行の程度

炎症・壊死
A0 壊死・炎症なし
A1 軽度の壊死・炎症
A2 中等度の壊死・炎症
A3 高度の壊死・炎症
線維化
F0 線維化なし
F1 少し線維化がある
F2 線維化が中程度まで進んでいる
F3 肝硬変の一歩手前の状態
F4 肝硬変

[犬山シンポジウム、1996]